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執筆者の写真団九郎

セックス動画が拡散されることを恐れて彼を刺殺

当時19歳女性の被告人が、同居していた当時25歳男性Aを包丁で腹を刺して殺したもの。


二人は地方の地元で知り合い、お互いの両親にも周知の仲で男性Aが東京で起業したいという夢に付き合う形で東京に部屋を借りて同棲を始めた。家賃は8万円を折半する約束となっていて、彼はそのとき東京での仕事は未定だったため彼女が押して就職先を確保した。


被告人にも語学留学したい夢があり地元では一度決まりかけたフィリピンへの留学があったがコロナの流行で中止になり、東京の方が留学先を探すのに条件が良いのではないかという期待もあった。被告人は地元ですでに3年ほどコールセンターの仕事をして留学資金をためており、東京でも地元のコールセンターの社長からの紹介でコールセンターにリーダーとして勤務した。留学も東京で話がまとまり、R4.2には留学する予定が決まっていた。


地元で交際していた時に、彼から性交時の動画撮影を強いられ、しぶしぶ了解した。彼女はその動画がネットで拡散されないかかねがね気がかりに思っていて、何回か消去を申し出たがそのたびに暴言を吐かれて対応してもらえなかった。彼女には中学生の時に中絶した経験があり、その際中絶を誰にも知られていないはずだったが、病院にたまたま来ていた学校関係者から情報が洩れて、学校に知られていたということがあり、その時彼女は大変ショックでトラウマになっていたという。動画の拡散の危惧はそのトラウマを再燃させるものであり、彼女にとっては死活問題だった。


彼女は、2月の留学前には動画を消してもらおうと迫った際、やはり恫喝されて聞き入れてくれなかった彼のことを、その後ベッドに横になっていた時にキッチンから包丁を持ち出して刺殺したもの。


被告人は終始、しっかりと座っていて微動だにせず、裁判の進行に身じろぐこともなく尋問にもしっかりと受け答えている。家庭裁判所からの逆送での裁判であるということもあるのか、何かを悟ったような彼女の落ち着きには何か心を揺さぶられるものがあり、すくなくとも犯罪者という雰囲気はみじんもない。地元での様子をしる被害者の両親の陳述書からは普段は明朗闊達で、思慮分別のあるかわいい女の子といった感じなんだろうということが伝わってきた。



なぜ、殺人という行為になってしまったのか。まったく、いまのところ理解できない。明日、精神鑑定の陳述がある。

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