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執筆者の写真団九郎

合鍵つくって被害者宅に忍び込みカメラを設置。下着も盗む。犯行は彼女に配慮したためと理不尽な弁明

住居侵入、窃盗、迷惑防止条例違反。

【上司と部下にあたる関係】

被告人は、2年前から配属された被害者(当時24歳)の先輩にあたり教育指導を担当していた。コロナ禍にあって、担当する新人社員が被害者だけだったこともあり、被告人と被害者はお互いよく話をし、被告人は親密さを感じていた。

 被害者はコミュニケーションが苦手な方であったが、仕事は人一倍積極的に取り組み、被告人のことも信頼していた。事件後、被害者はオートロック付きの住宅に引っ越すなど負担を強いられ、楽しんで取り組んでいた仕事も夢も奪われてしまった。


【休みはゆっくり休ませてあげたかった】

被害者は一定の教育期間を経たので、異動することになり、被告人は離れたくないという気持ちから、もっと被害者を知りたいと考えるようになり、被害者の合鍵を作製して犯行に至った。

その動機について、検察官からの質問でもっと知りたくなったらふつうは食事などに誘うなどするのではないかと質問があり、これに対して「休みはプライベートな時間を大事にしてあげたいと思ったので言えなかった」と述べた。被害者に配慮しながら犯行に及ぶというまったく理不尽な行動に見える。


【別の被害者の事件の直後だった】

被告人は、今回の事件の2か月前にも全く同様の手口で反抗をして捕まっており、その際は示談により、起訴猶予となっていた。また、10年前にも迷惑防止条例違反で捕まっている。


【根拠のない「二度としません」】

事件の原因は仕事のストレスだというが、今後、同じストレスを抱えた場合にどのように対処するのかという検察官の質問には、結局「わかりません。すみません。」と答えるにとどまり、反省の弁を述べるも、その内容に具体的な対策は一切ない。


【裁判は終わった】

再犯をさせないために何をしなければならないのかということを具体的な検討なく裁判は終結した。裁判は犯罪の有無とその量刑を裁くことしかできない。昨今の裁判例では性犯罪に関して、その再犯対策についての追及はなされるようになってきてはいると感じるが、大きな事件でない限り、その追及に時間を割かれることはない。

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