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妊婦が憎かった少年時代

執筆者の写真: 団九郎団九郎

小学校高学年のころ、10歳と年の離れた妹が年子で立て続けに生まれた。

母は産む際に入院し、私はいつ帰ってくるのかと家のベランダから首を長くして待っていた。その後、何かにつけてその場面を夢で見るようになった。


また、当時子供が男女の性交によってできるものだということを知ってからだと思うが、妊婦さんを見かけると嫌悪感が募って、怒りを感じるくらいに憎んでいた。それは、かなり大きくなってからも同じような感情があり、だんだんと怒りほどの感情はなくなっていったが、やはりいかがわしいという感情はぬぐえなかった。


現在63歳。母は89歳だが高齢になってから子宮が落ちてくるようになり、1年に一回交換が必要なため、産婦人科に付き添った際、待合室の妊婦さんが大きなおなかを大事そうに手で抱えたり、さすったりしているのを見たとき、とても素晴らしい光景だなぁと思い、妊婦さんがいとおしく、大事に思えた。 これは、私にとっては大きな発見だ。

 
 
 

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