住居侵入・強制性交等・強盗。
論告弁論
検察側は、
夜遅く、一人住まいの女性宅に押し入られ、いきなり抱きつかれてドアに押し付けられ、何をされるかわからない恐怖を与えられたことは、殴るような暴力や、凶器ではないが被害者の「反抗を抑圧するに足りる程度」に十分であること。
また、被害者が終始被告人に対して、フレンドリーな会話をしたことは被告人に刺激を与えてことさらに暴力などを振るわれないようにするためであり、また、被害者の要求に応じてコンドームをつけようとしたり、部屋に入らなかったりしたことはその程度を軽減することにはならない。
計画性についても、執拗に(防犯カメラに20回以上映る)アパート周辺をうろつき、アパートの住人に成りすまそうとするなど計画を持って、犯行に及んだ。
過去の判例では、暴力や凶器がなく初犯で示談が成立していない事案では、8~10年の刑が最も多いと主張して、被告人に懲役10年を求刑した。
弁護側は、
暴行強迫の程度がなぐったり、凶器を用いたものでないことであり、性的侵害の程度は小さい。
被害弁償の意志がある(被害者は拒否している)。
妻や義母の支援があり、本人も反省しており、再犯はないと断言できる。
強盗の無い強制性交の量刑データベースでは懲役4~5年で執行猶予もあるとして、懲役3年が相当とした。
被告人最終陳述
「被害者には大変申し訳ないことをして傷つけてしまいました。罪を償って、待っている妻や妻の母親と見守っていきたいと思います」
(私の感想)
大抵、反省しているフリでも「被害者の方」とか「被害者様」とか敬う言い方をするものだがこれは何だと思った。しかも、自分がどうしてこのようなことをしてしまったかを突き詰めて被害者の心情を理解したり、再犯に向けての自身の心構えもないではないか。被害者の現実を想像できてない。ただ、刑期を淡々と過ごすだけだったら、何年入っていっても意味がない。
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